あぁるぴぃJRPSちば会報156号
■ 投稿コーナー
★お役立ち情報
「足跡を辿る」
RPの宣告を受けたとき、しばらく経ってから、「人生が詰んだ」と感じたことありませんか?私はありました。それは、病気が判明し、仕事を辞めて引きこもっていた時期でした。
視覚障害者の世界を内側から見るようになって初めて、福祉サービスや日常生活の中にある配慮(点字ブロック、階段の縁の色、音の出る信号機)が、「視覚障害者が歩くため」に整えられたものであることに気づきました。 それらは、誰かが自治体や国に声を届けてくれたからこそ、今ここにあるのだと実感しました。そして、それはきっと「自分ひとりのため」ではなく、白杖を使う仲間たちのためでもあったのだと思います。
というわけで、私は今、誰かが切り開いてくれた道の上に立っている。その道の上に立つ者として、同じ仲間のために何ができるだろう・・。そう考えたとき、もう一度仕事を続けようと決意しました。
それは、誰もやったことのないことに挑むという大それた話ではありません。
ただ、社会保険労務士という分野で足固めをしておけば、将来、誰かの選択肢を広げることにつながるのではないか。「そんなことできるわけないじゃん」から、「そんな人もいるよね」、そして「それ、普通だよ」へ。
そんな社会の変化に、少しでも貢献できたらと思ったのです。
抽象的な表現になってしまいましたが、これが私が仕事を続けようと考えた理由です。
これからも、難病や身体の障害でお困りの方々の力になれるよう、そして可能な限りこの場所に立ち続けられるよう、歩みを止めずに進んでいきたいと思います。
社会保険労務士事務所ホライズン
社会保険労務士 小島朋子
★リレーエッセイ「父のこと」
西田 舞
八月に入ってすぐに父が、母が待つところへ旅立ちました。
胆管癌と診断されてからも笑顔を絶やさず、毎日自宅に来るヘルパーさんたちの顔が見えなくても穏やかに接していたので、葬儀には同行支援会社の社長さんからも花が届いており、ヘルパーさん四人も参列してくれました。今、私がそのヘルパーさんたちにお世話になっています。
一級建築士で、脂が乗っていたころは、東宮御所の新築プロジェクトという国家事業にも携わり、当時の天皇陛下からも記念品を賜り、家族で喜んだ日々もありました。
私が幼い時は常に自宅でも設計図を描いていて、仕事一筋で、絵も上手でした。理数系が得意だった父からは、算数が苦手な小学校時代の私は、よく勉強を教えてもらっていました。
私が高校生の頃に会社から帰ってきて背広を脱ぐときに「歳のせいかな、随分と目が悪くなったな。」とつぶやいていたことを克明に記憶しております。その後、会社の自動ドアにぶつかって額を切ったり、建設現場では三角コーンを蹴飛ばしてしまったりしたそうで、同僚の方から眼科を受診した方がよいと薦められて、そこで初めて網膜色素変性症だと診断されました。製図を描くことが生きがいだったのにそのショックはさぞかし大きかっただろうと想像に難くありません。その六年後に私自身も同じ眼病であることを診断されてしまったときは、更に衝撃を受けたでしょう。
亡くなる数日前に、まだ意識があって話が出来た時に父の手を握ったら、私の手を握り返してくれて何度も何度もさすり返してくれました。最後にまるで「刻印」を押すかのように、げんこつでポンポンと二回たたいてくれて「おおきくなったなぁ。」とつぶやいていました。父の手を握ったなんて小学生の時以来だったから、「自分がいなくなっても希望を捨てずに生きてくれ。」という無言のメッセージだと感じたので、そのぬくもりを脳裏にしっかりと刻み付けておこうと思います。見えなくなってから20年間。決して弱音を吐くことはなく、亡くなる直前まで私に網膜の病気が遺伝してしまったことを気にかけてくれていた優しい父でした。
出棺の際に「今度生まれ変わったら、その時はまた赤い花や青い空を、そしてきれいな景色を一緒に見に行こうね。」と話しかけながら、お花を入れました。葬儀会場では、私の思いの丈を込めて、父に手向けてピアノを弾きました。
これで両親ともいなくなり寂しさは募りますが、大切な人とのお別れは、やがて自分にも旅立つときが訪れるその日まで「生かされていることへの感謝」の気持ちを忘れずに、どんなに辛くて苦しいことが起こっても、与えられた生を全うして残された時間を悔いなく生きなくては!!と思わされます。まだまだ苦手なIT習得を当面は頑張らなくてはと思っています。
★みんなの広場
「アロマでリラックス」 R・S
目を酷使する日々が続いていませんか?
なので、私たちの目は気づかないうちに疲れています。その疲れは精神的ストレス、肩こりや頭痛だけでなく、夜の安眠を妨げる原因にもなりえます。
そんなときは、アロマの香りで心身ともにリフレッシュしましょう。特におすすめなのが、リラックス効果の高い*ラベンダー*です。心地よい香りがあなたを包み込み、深いリラックスへと導いてくれます。
またイランイランは不安を取り除き、ホルモンバランスを整え更年期障害にも有効とされています。眼精疲労には*ローズマリー*や*ベルガモット*がおすすめです。ローズマリーのクリアな香りは、気分をリフレッシュさせ、集中力を高めたい時にもぴったりです。ベルガモットは、柑橘系の爽やかな香りが特徴で、ストレスを和らげる効果が期待できます。
お風呂に数滴垂らしてアロマバスにしたり、蒸しタオル(40℃のぬるま湯にアロマオイルを1,2滴たらし、タオルに浸す。その後、ビニールに入れて電子レンジで約20秒温める)に含ませて目の上に乗せたり、首や肩や洗顔後の顔にあてたりするとコリが和らぎ、香りでリフレッシュできます。
アロマを日々の生活に取り入れて、疲れを癒し、質の良い睡眠を手に入れてみませんか?
心と体を休ませて、明日への活力をチャージしましょう。
私は睡眠時何度も目が覚めてしまい、アロマディフューザーでラベンダーの香りを使用した結果、目覚めの回数が少なくなり、効果を感じられました。そこで、興味のある方はアロマを活用してはいかがでしょうか。
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